2009年11月24日火曜日

手紙

ありがとう、
この声が届くところにいてくれて、この手が届くところにいてくれて、
ありがとう、ありがとう、
たくさんのかけがえのない物をいただいています、
出会ったころからずっと、あなたと一緒にいたいと思いました、
前世からの感覚を引き継いで、あなたと一緒にいたいと思いました、
体の半分を取り戻したような、
そんな不思議な感覚です、

ありがとう、ありがとう、
日常が、穏やかな愛に包まれていて、
あなたといると、とても心地よいです、
そんな中、
時々怒ります、
時々悲しみます、
時々疲れます、
でもそれは愛の学びを深めるために必要なものだから、
あなたとなら大丈夫です、
そして時々恋に戻ります、
とても新鮮な気持ちであなたを見るときです、
ありがとう、ありがとう、
一番身近なあなたから、
一番大切な愛を学んでいます、

ありがとう、
そばにいて、一緒に目指すものを共有してくれてありがとう、
落ち着いたら、子供も作りましょうね、
ありがとう、
次は、どんな星で会いましょうかね、

2009年11月8日日曜日

14

流れ去るイメージ、
絡めとる現在、
指には虹色の光が残る、

13

窓辺から見える山々の連なりが、
父の背だと、
射し込む柔肌のような光を、
母からの愛撫だと思う、
そうして私たちは生きていき、
清らかな子供となって、
この世界を跳ね回る、

12

悲しみで咲く花は、
あなたの生命を削り取り、
力強い美しさで開花する。

11

しずくの中に波が見える、
美しく、
大海のごとき波、
しずくが大海を宿しているのだ、
大海がしずくを宿しているのではなく、
母が子を宿していないように、
子が母を宿しているのだ、

10

ペンギンが空を飛ぶ、
前脚そろえて、
銀色の月が描く、静謐な海の上を、
数えきれないほどのペンギンが、
空を飛ぶ、
私たちが空を見上げると、
ペンギンたちは一斉に笑みを浮かべ、
誘うのだ、
自由きわまりないこの宇宙の果てへ。

愛すべき者に辿り着くまでに、
人々との出会いの中で、
私は何人もの恵みの子を産む、

2009年11月5日木曜日

あなたが悲しみを知る度に、
あらゆる色彩が散ってゆく、
それらは道ばたに広がり、
いくつもの宇宙を形成する。

私たちには、
常に最高のものしか与えられていない、
例えば、
輝く星を見る瞳。

静けさの中に住む君は、
ほかの誰よりも、多くを知っている。

額が強烈に痛む時、
それはあなたの愛が、語りかけてくれている時、

空を押し出す、
限界を広げるために、

月の影からひょういと顔を出す心、
それはとてつもなく真剣な表情でこう言うのだ、

「私は、太陽の力強さを知らないよ」

月は優しく微笑むが、
その口元は心なしか、もの悲しい。

打ち合わされた音の輝きが、
輪のように連なり宇宙を作る、
人と人とのつながり、
星と星の衝突、
私たちは生きている。

種子は喜ぶ、母体との別れを、
私たちは悲しむ、あらゆる別れを。